2006/10/31

京都へ(3日目/智積院で旅を終える)

今日は、一日目に着た、紗綾形の縮緬のキモノに、更紗の帯+藤色の帯揚と水晶の帯留です。
この更紗の帯、適度に大人っぽく、明るいさわやかさがある感じがして使えるなぁとしみじみ。
更紗の文様の中に結構いろんな色が使われているので、帯揚なんかも合わせやすい感じです。


朝ご飯。









帰るまでの間、どこか広いところに行きたいと思っていたので、一度も行ったことのない、高尾山や高幡不動の大親分である真言宗智山派総本山 智積院へ行ってきました。
桔梗の家紋がどーんと見えます。
そしてとにかく、広い!!

そして人がほとんどいない!!
スカッとした秋晴れの中、人もほとんどいなく、何だかすごく落ち着いて広々とした気持ちになるようでした。






寺の中は、割とフリーな感じで、いろんなものを自由に見させてもらえるような雰囲気です。
庭がまた広くて静かで、本当に美しかったです。




また人に頼んで撮っていただきました。

今回もとても実りある、非常に楽しい旅でした。
しかし本当によく歩いた・・・!
そして、オールキモノの旅というのもとても趣味的で楽しかったです。
前回の京都から約半年後になりましたが、一年に何度でも行きたい!京都!!

そうそう、そういえば、私は京都旅行には、「でっか字まっぷ」という、営業マンが外回りの際に持ち歩くようなポケットマップを携帯して旅をしています。
かなり、便利。
というか、これがないと私は動けません!
だんだん、自分の書き込みで地図も充実してきました♪

2006/10/29

京都へ(2日目/寺町通りで日が暮れる)

小森でパフェを食べ後は、祇園周辺の骨董品やさんめぐり。
こまごまとしたものが雑然と置かれた骨董品やさんで、古いベージュの重ための縮緬の半襟を発見したりしました。
その後は四条大橋を渡って、待ちに待った寺町通りへ!!
しかし、三条の方から行けば、骨董ゾーンにすぐ行けたはずなのに、四条から行ってしまったので、アーケードの商店街をフルで歩くことになってしまった!

鳩居堂で便せんなどを見た後、ようやくアーケードを抜け、魅惑の地帯へ・・・
ここらへんの寺町通り(一保堂がある近辺)は私が京都でもっとも好きなエリアのひとつで、なんていうか、この、ちょっと知的というかアカデミックな雰囲気がたまらないのです。

いちばん最初に見つけた「一休」というキモノやさんにて、薄紫色と水色の中間のような色に、白い水玉が飛んでいる単のお召を発見しました。
かわいい水玉がなかなか着こなせないワタシですが、この色は好きだ!!と思いつい手に取る・・・手に取ったら最後のキモノ。
あれこれ手持ちの帯との色合いを想像していたら、からし色の帯に合わせたい!とついひらめいてしまい、諦めて購入・・・でも、エメラルドグリーンぽい帯揚を合わせたりしたらかわいいかも!と、後は楽しい妄想タイム。

その後は、アンティークセンターへ。
銀座のアンティークモールに似た雰囲気の店内にはショーケースが並んでいて、西洋、日本と問わず、小さくて美しいものたちが、こまごまと並んでいます。
特にアールデコ情緒たっぷりの帯留は見事で、見ているだけで楽しかったです。



村上開新堂。
建物のすてきな雰囲気もそうだけど、ここのロシアケーキのおいしいこと!!

よく見ると、こんなところに「をす」の文字が。









見本ケースに詰まったかわいいクッキーたち。
お土産に買ったロシアケーキを包んでいただいています。








カーブしたショーケース。タイルの地面。並んだロシアケーキたち。
宿に帰って食べるようにもいくつかいただきました。



骨董品やさんやキモノやさんや紙やさんなどいろいろ見て、一保堂でホッとひと休み。
この細かい泡立ち、さすがです!!
京都で抹茶とお菓子のセットを頼むと、大体どこでも800円は下らないのですが、一保堂の喫茶では、お菓子つきの薄茶が500円以内でいただけます。
しかも、薄茶だけでなく、お濃茶や、煎茶なども選べます!
さすがお茶専門店という感じで、本当においしい。

寺町通り、ずーーーっといても楽しい!!

帰りは、千鳥の提灯のあかりがようやく灯り始めた先斗町をずっと歩いてきました。そしてまた祇園に抜けて、宿へ。



帰る道すがら、そういえばと、親子丼で有名な「ひさご」を思い出し、親子丼で早めの夕食にしました。

宿に帰って、キモノを脱いで、用意してくれている浴衣とウールの紺絣のキモノを着て、腰紐の上に帯揚をかけて、かなり適当に兵児帯風にして、また夜の京都を散歩してきました。
ねねの道をずっと歩き、二年坂、三年坂と越え、清水寺まで。
二年坂も三年坂も誰もいなくて、静かな灯りのともった石畳をひとり歩いているうちに、心底落ち着いた気持ちになりました。
やっぱりひとり旅が好きです。

京都へ(2日目/ぎをん小森)

もしおなかが早めに空きそうだったら、11時までやっているイノダコーヒーの「京の朝食」が食べたい!と思っていたのですが、そんな都合よくおなかは空かず、迷った挙げ句、2年ぶりに「ぎをん小森」でパフェを食べることに!!
でも、今回はあんまりお金が使えないので、お昼はもうこれでおしまい!とこころして小森へ入りました。

またもや人に頼んで、お店の前で写真を撮っていただきました。

それから、この更紗の帯が京都では妙に好評で、お店などに行くと、いろんな方に「ずいぶん古い帯しているねぇ」など帯のことで声をかけていただきました。



パフェは待ち遠しいが、待っている店内は非常に風情があってすてきです。
今日は紅葉前の平日だからなのか、ガラガラです。

「小森プリンパフェ」
抹茶づくし!!
私は冷たいものが苦手な方なのですが、これはペロリと食べてしまいました。
「小森ババロアパフェ」と迷った末、プリンにしたのですが、やはりプリン、おいしい!!

京都へ(2日目/旅館の朝)

朝ご飯。
私の家はかなり薄味の家なので、関西風の味付けってすごく好き!!
しかも京都のごはんは野菜がおいしいんだな。




今日のキモノ。
紫色の綸子のキモノに、更紗の帯。
東雲色の明るい帯揚と、おなじような色の帯締を合わせて、昨日とは違って少しかわいらしい感じにしてみました。
本当はムーンストーンの帯留をする予定だったのですが、着付けの途中でムーンストーンがまた取れてしまい、急遽昨日と同じ水晶に。



たまに沈むようにギギギとなる廊下。



朝日が差し込む宿の中。

さあ出かけるぞと旅館を出て、石塀小路にて、出会った方にお願いして撮っていただきました〜

京都へ(1日目/いづう〜旅館)

五条から四条まで鴨川沿いをひたすらまっすぐ、四条通りを八坂神社に向かって歩き、花見小路を左へ入ってしばらくすると、鯖寿司で有名な「いづう」に着きます。
一人前の鯖姿寿司を包んでもらって宿へ。
この、「いづう」は天明元年創業という、二百余年の歴史を持つ古いお店だそうです。
2年程前に初めて来たのですが、そのおいしさが忘れられず、今回また来てみたのですが、やっぱりおいしい!!



包装紙もとてもおしゃれ。
創業当時から変わってないデザインだそうです。



昆布が巻かれていて、この昆布を外して食べるとのことでしたが、昆布も全部食べちゃいます!
一緒に食べたり、後から食べたり・・・
とにかく、おいしいのです。
この日は、旅館でひっそりと夜ご飯にしたのでした。



イメージ画像・・・

ご飯の後、旅館の近くを散歩することにしました。
すっかり暗くなったねねの道は、人もまだ少しだけ歩いているのですが、とても静かです。
ぽつりぽつりと灯っている温かな灯りが町家の影をぼんやりと照らし出し、人々はみんな小さな声でささやくように話しています。
すれ違う人たちの静かで優しいおしゃべりと虫の声が、ひとり好きの私をちょっとだけ寂しい気持ちにさせました。

京都へ(1日目/五條楽園)



見てください、このカフェー街調のタイルやステンドグラスや丸窓の建物を。
昔からこの辺一帯は、遊郭であり、そして今も・・・

五條楽園とは、古いお茶屋の形式(お茶屋に入り、そこから置屋にいる芸妓さんを呼んでもらい、お茶屋であれやこれや。。。という感じ)そのまま残している、つまり現存する遊郭なわけで、五條のこのあたりは「楽園地帯」ということだそう。ふむ。

なるほど歩いてみれば「お茶屋」の小さな標識がかかった建物がここにもそこにも。あたりは無気味なほど静まり返っていて、店先には暖簾がかかり、ちらと覗くとうわさ通り、玄関にゆらゆらと美しい金魚が水槽の中を泳いでいます。(この辺りでは、目立たない「お茶屋」の看板と金魚の水槽だけを表に置いてあるのが「営業中」の印)

あまりにもしんとした佇まいの陰から漂ってくる秘め事の気配、扉の向こうから立ちのぼってくるなまめかしさ。
二人ほど、着物姿の女性を見かけました。
お客のもとへ向かっているのか、いそいそと歩く彼女たちの姿はすぐに路地裏に消えてしまいます。

丸窓のステンドグラス、タイルで装飾された建物、まるで時が止まったような、あるいは夢の中を彷徨い歩いているような錯覚に陥り、刻々と迫る夕闇の中、フラフラと細く曲りくねった路地を歩きました。すると、突然視界が開けるように、鴨川が目の前に現れます。
非現実の世界から抜け出てきたような不思議な感覚でいっぱい・・・

2006/10/28

京都へ(1日目/到着〜イノダコーヒー)

先日、ひとりでふらっと京都へ行ってきました。
今回はすべてキモノで行ってきました。



行きは夜行バスだったので、朝6時に京都駅に到着・・・
昨日のままの着付けで、昨日のままの顔で、うすらぼんやりしながら、北野天満宮行きの市バスを見つけ、そのまま骨董市へ行ってきました。
これは、北野天満宮のすぐ目の前にあるお店「あわ餅所 澤屋」というお店の粟餅です。
朝いちばんのまだ温かい搗きたてのおもちは、とろけそうに柔らかく、おいしいかったです。

今日は紗綾形のちりめんのキモノに、男ものの襦袢の柄みたいな色合いの扇子の染め帯、+鉄色帯揚、水晶の帯留で、わりと渋めにしてみました。
宿の近くの石塀小路にて。







あわ餅をいただいた後、バスで祇園まで行き、そこから徒歩で宿まで向かいました。まだ午前だったのを無理言って部屋に上げてもらい、キモノを着直し、荷物を置いて、スッキリ!!まず青蓮院へ。



青蓮院は、何となく、こざっぱりとしていて控えめで上品という感じ(?)がして、好きなお寺です。静かで美しい庭園を見ながら、ゆっくりしてきました。



青蓮院から、「やや」さんへ移動。
京都は縮緬のよい着物や大正ロマンな雰囲気の素敵なものがやっぱり多いな〜と思いました。
銘仙も、地味なのではなくて、おしゃれでかわいいものがいっぱいあります!
でも、私はコレは、というものに出会わず、残念なようなホッとしたような・・・
この半襟は、汚れが結構きつく出ているので、素材用としてかなりお買得になっていたものです。でも、折り方を工夫すればまだまだきれいなところがいっぱいあります!



圧倒的な睡眠不足でフラフラになりながら、イノダコーヒーへ行こうと思ったのですが、その前に、と前回の旅の時から気になっていた足袋やさんへ行ってみました。
かわいいボタンインコと一緒に店先でひなたぼっこしているおばあさんとインコや足袋の話をしながら、おじさんに足袋のサイズを見てもらい、一足購入。
ずーっと足袋だけで営業している老舗のお店です。



そしてようやくイノダコーヒーへ。イノダコーヒーは前回の旅で行ってから大好きになってしまいました。イングリッシュ・ジェントルマンのように上品に洗練されている雰囲気がたまらない〜ということで、這うようにして、「イタリアン」という昔ながらのナポリタン・スパゲッティーを注文。

給食に出てくるような太い麺!懐かしいこの味付け!
なんて言うんでしょう、カツレツとか、ビーフシチュウ、オムライス、カレーライス、みたいな、「洋食」の仲間として味わいたいこのスパゲッティー。おいしいんです。粉チーズをたっぷりふりかけていただきました。