2006/05/21

鎌倉に行ってきました



アメリカで暮らしている友達が日本に帰ってくるということで、久しぶりだし泊りがけで遊ぼうという話になり、せっかくだから鎌倉まで足をのばすことに。

私は珍しく、八王子から横浜線で町田まで行って、そこから藤沢、そして藤沢から鎌倉まで江の電というルートで行ったのですが、江の電は本当にすばらしかったです。

家と家の間をくねくねと縫うようにのんびり走って、ときどき窓に葉っぱが掠る。
家々のベランダには洗濯物が干してあったり、庭には鉢植えの前にしゃがみ込んでいるおじいさんがいたり、道端では立ち話をしてるお母さんたちがいたり、生活の空気が伝わってきます。
そんな風景を眺めてこっちもゆったりとした気持ちになっていると、突如目に光が飛び込んできました。

海だー!

目の前にバーーーッと広がる海、車窓からは空と海しか見えません。
あ、それから、ところどころにプカプカ浮かんでるサーファーたちの姿と。

いつもだったら、横浜までそのまま出ちゃって、そこから鎌倉まで行くところだけど、江の電で行って本当によかった!

鎌倉に着いてR氏とM氏に出会うと、すぐご飯を食べに、ひと駅となりの北鎌倉まで行くことになりました。
行ったのは、ビーフシチューで有名な、「去来庵」というお店。
古くて本当にすてきな佇まいの店内で食べる、純日本風の、昔ながらの「ビーフシチュウ」とでも言うべきシチューは、お肉がほろほろと口の中でほどけるような、極上の味わいでした・・・
最初出てきた時は、割と小ぶりだなぁと思ったけど、お肉がいっぱい入っているので、食べ終わる頃にはかなり、おなかがいっぱいに。
何だか一緒行ったメンバーの組み合わせのふしぎさと、古い家屋で「ビーフシチュウ」を食べるふしぎさとが相まって、何だかとても居心地がよい非現実感がそこはかとなく漂っていて、すてきな時間でした。
窓からは緑が本当にきれいで、店の外にずらりと並ぶ行列さえなければもっとゆっくりしたかった!

その後、てくてく北鎌倉のお寺を見て、洞窟に入ったり(!)散策を楽しみ、京都へと旅立つM氏を見送りつつ、R氏とわたしはまたふたりで鎌倉まで戻ってから、小町通りをプラプラ歩いて、変わった足袋だの竹細工だの骨董だの和紙だの焼き物だの鎌倉彫りだの、さまざまなあれやこれやを見たりしました。

そして、この間、本で見てぜったいに行きたい!と思っていた、「大佛茶廊」というお店で、お菓子と抹茶を頼んで、ほっとひとやすみ。
お茶を口に含んだ瞬間、あのいつもの、しんと研ぎ澄まされた畳の部屋のあの世界にふっと戻れるような、何だかスーッと清々しいものが流れるような、束の間の心の安らぎを感じました。

そのうち、前日の夜、興奮して眠れなかった私と、時差ボケ中のR氏は、静かな庭でうとうとと午睡を貪りたい気持ちについつい駆られる・・・

お菓子は、練りきりで、本当に美しく、おいしかったです。
練りきりって、楊枝をぬっと入れる瞬間がたまらなく好きで、お茶を始めてから大好きになりました。

豊島屋の本店で、お決まり鳩サブレと、それから今回は、家で抹茶を点てる時のお茶うけにと、かわいい鳩の形をした落雁を買いました!



カルピスみたいな水玉の懐紙にちょこんと鳩を3羽。
五月の雨の中、身を寄せ合って雨宿りをする鶴岡八幡宮の鳩をイメージしてみました。
こういうあそびが、また楽しいんだよなぁとひとりでせっせと写真を・・・(鎌倉にはカメラを持っていかなかった!持っていくべきだった!!)

夜は、朝ご飯がおいしいと評判の、「一乗庵」という材木座の方の旅館に泊まりました。
おじさんもすごく親切でおもしろくって、広い間取りのお部屋は窓が多くてとても落ち着く感じ、そして評判通り本当に!すごく!おいしい朝ご飯で、朝からご飯をおかわりしてしまいました。

いっぱい食べて、お酒も飲んで、いっぱい話して、宿で夜に泥パックをしたり、と本当に楽しい小さな旅でした。