2009/07/10

夜の風が吹く

今夜は風がとても強い。

開け放した窓から風が入り、通り抜けてゆく。

庭で鳴いている虫が静かに一定のリズムを刻んでいる。
遠い救急車、物干しが風に揺れぶつかり合う、トタンがはがれ落ちそうに大きな音を立てる。
木々のざわめき。
地上のいろんな音を巻き上げた空が高く鳴っている。
遠くを走り去る車の音。
階下の住人が扇風機を回す。

虫は静かに辛抱強く鳴き続けている。

じっとりとした空気が肌にまとわりつくよな夜。夏の夜。熱帯夜。
柱時計は不吉な時間で止まったまま沈黙する。
色の濃い夢を見た後の覚醒、
眠りは風が遠くへ運び去ってしまった。

鳥が眠る位置を変えようと小さな音を立てる。


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2009/07/04

浴衣

浴衣が肌に気持ちよい季節になりました。
洋服で会社に行き、家に帰ってくるなり着物に着かえる昭和初期のお父さんのようです。

布がたっぷりとあり、いろんなところに隙間があるので、きょろちゃんも気に入った様子。



冒険



うっとり

かぼちゃも大好き



ぽくぽく食べてます。

2009/07/01

7月です

七月になってしまいました。

引っ越しを考慮に入れて、気まぐれに物件探しなどをしていますが、安藤(アパート名)から離れがたく、また何よりもこの町から離れがたく、いろいろきわどい(=極古アパート)物件を見漁ってはわが住まいのよさを実感し、胸をなで下ろす日々です。

安藤に来てから、わたしは完全に畳住まいの暮らしの虜になってしまいました。

畳は本当に、よい。

さらりとした肌あたりのよさ、決して肌を驚かすことのない温度、清潔感、安心感、座り込んでしまえるなつっこさ、そんなところでしょうか。
だから引っ越すとしても次も断然畳の部屋がよいと思っています。

畳物件を探すと必然的に古い物件になりますが、趣あるものでかつ、立地、環境がよいところとなると、なかなか難しい。
安藤のように窓の外は木が生い茂り、ベランダの下を見下ろすと青々とした原っぱが広がっている、そんな物件にはなかなか出会えません。
つくづく、引っ越したくないなぁと思ってしまいます。
そしてなるべく引っ越さない方向で考えてはいます。

・・・なんて消極的な部屋探しなのでしょう!

古い部屋を探していると多く出会うのが、(まさに安藤のように)二部屋物件。
大体、6畳4畳半という組み合わせですが、これも古い物件のよいところでしょうか。
二部屋物件は、風呂なし、トイレなしというところはほぼないし、古い物件で、コンロがあれば間違えなくガスキッチンだし(たぶん)、風呂はバランス釜になるけど、追い焚き可能で、現代のアパートより風呂の広さが広い。
そして、押入れが大体1間半つくなど、とにかくゆとりの収納なのです。
布団で生活していた昔にしてみれば当たり前なのかもしれません。

最近は床の間に関心を持ち始め、床の間つきアパートなんていう、超レア物件を探すというお門違いな部屋探しをしているのですが、いいなぁ、床の間。
今もし床の間がある部屋に引っ越したら間違えなくキョロちゃんのスペースになってしまいそうだけど、花など生けたり、季節の何か?を飾ったりできたらすてきではないですか。
正月に、鏡餅を飾ることなんて想像するにワクワクします。

また、キョロちゃんのことを考えると、南採光、西採光は避けたく、できれば、東採光、サブ窓は北向き、というのが理想。
まさに安藤のことですが。

あー、やっぱり引っ越したくないなー。
引っ越さないで済むシアワセ。

でも、こんなシアワセな安藤ですが、2階は2部屋空きが出ました。
誰か、もののあはれをわかる人が引っ越してくれたら楽しいのに。

住人全員と挨拶し合う、いまどき珍しいマンション(という名のアパート)です。
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